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No.11 ■ 2009 . 6 . 26 (Fri)

『CLEOPATRA'S NEEDLE』に着きました。店に入ると、こないだのセッションの時にいてた店長さんらしき人がいてます。どこでも座ってねって感じで声をかけてきましたが、店は満席でカウンターも空きがありません・・・。金曜日となると客がかなり多い感じがします。

店内では演奏がもう始まっていました。しかしながら、ピアノと歌のみのセッション・・・、ドラマーはいません。これはどうしたものか・・・、このまま立ち見で見続けても良いことはなさそうな雰囲気です。

うーん・・・想定外でした。とりあえず悩んでる時間がもったいないので店を出ます。

店を出て少し北に歩いたところ、犬のぬいぐるみたちがバーカウンターに座っています。ぬいぐるみ好きな人にはたまらんショーウィンドウでしょうか・・・。

このまま北に上がっていったところにある『SMOKE』に行ってみよかな・・・とふと思いました。でも、チャージとか結構高いし・・・と考えがよぎりますが、時間的に無駄がなさそうなので『SMOKE』に向かいます。誰が出ているんでしょう?持っていた情報誌には『Harold Mabern TRIO』となっています。まだ見たこと無いミュージシャンです。

地下鉄で移動です。

116stの駅に着いて北へ歩きます。あわてていたので電車の乗り間違いをしたりで少し時間がかかってしまいました。


なんだか・・・雲行きが・・・よくないな。

SMOKEに到着です。開店して間もないくらいの雰囲気でライブ開始まで全然時間的には余裕がありました。

店に入りマネージャーらしき人にカウンターに座っても良いか聞きました。
『予約してるか?』と逆に聞かれます。『いえ、全く』と言うと、空席の状態を調べてました。 たぶん席には空きがあったのでしょう、『どうぞ』と通してくれてカウンターに座りました。まだ、店内に客は一人だけ。ライブのスタートまでちょっと時間があります。

早くに店に入ってしまったにもかかわらず、店員さんたちは親切でした。

昼間からろくに食事を摂っていないのでお腹が空いています。ビールはとりあえず頼んでいますが、それで満たされ続けるのもちょっとしんどくなっています。

フードメニューを見て一番分かりやすかった『B.L.T』を頼みました。日本のように写真付きの分かりやすいメニューではないので、必死に単語を訳しながら想像しなければいけません。英語が完璧に分かっていたらなぁ・・・と本当に思います。やっぱり片言で喋るくらいではいかんですね。言葉でのコミュニケーションは必要不可欠です。

外がすごい音なので見てみると、視界がないくらいの豪雨でした。店に入って数分での出来事です。早めに入れてラッキー、『CLEOPATRA'S NEEDLE』をあきらめて正解でした。

急な天気の変化が本当に多いです。日本の梅雨みたいです。

店員さんの『オーマイガーッ・・・』って声が聞こえます。 こんな天気はまれなようです。

『B.L.T』です。ベーコン・レタス・トマトサンド。

僕の手のひらの1.5倍くらいの大きさ。食べきるのに結構な時間が掛かります。
ジャンクな感じのしないアメリカンフード、美味でした。

お客さんもだんだん増えてライブ開始時にはほぼ満席状態です。
『Harold Mabern TRIO』です。ピアノがHarold Mabernさん。ドラムはJoe Strasserさんでした。
トラディショナルな雰囲気、グルーブの中でピアノをガンガン弾きまくる姿が印象的でした。Haroldさん結構ご高齢な容姿ですがプレーはアグレッシブです。後で調べて分かりましたが、Haroldさんは色々作品も残していて超有名なピアニストです。本当に知らないアーティストが多いです、まだまだ勉強不足ですな。

Haroldさん素敵なプレーでした。

MCでは、お孫さんがピアノをやりだしたとか、前日に亡くなったマイケルジャクソンについてとか話してます。詳しいところまでは聞き取れません。英語勉強せないかんです、ほんまに。

すごく良いライブで、もう少し見たいと思うのですが、カバーチャージとミニマムが大きくのしかかってくるので1ステージだけ見て終了です。

このSMOKEというジャズクラブは質の高いライブをやっていると思います。ただ、それなりにお値段は高いです。 毎日見に来るのは不可能ですね、よほどお金持ちじゃないと。

私の座っていたカウンターの隣の席に2人の日本人の方がいました。
お話したところ、1人は大阪在住のピアニストの井高寛朗さん(右)という方。なんと、私と全く同じタイミングでNYにジャズクラブを見に旅行に来たそうです。なんとゆう偶然、しかも大阪で活動されている方・・・。

そしてもう一人はNY在住、コロンビア大学で一次元物理を研究しているタケコシミツヒデさん(左)。 たまたまSMOKEに立ち寄ったそうです。
タケコシさんは久しぶりに日本語喋ったから変じゃない?って言います。もう5年ほど住んでいるらしく、日本語を話す機会も少ないのでちょっとブランクが開くと単語が出てこないそうです。

またタケコシさんはNYに在住する閉鎖的な日本人についても話してました。 日本人同士集まって日本と同じような環境を作って、日本人以外とはあまり交流を持たずに鎖国的な考えを持つ人が多くいるそうです。
こんな感じだから日本人は存在感が薄いんだと・・・。
なんとなくマンハッタンを歩いていて感じていた部分ではありました。アジア人だと韓国人や中国人の方がより市民権を得ているような雰囲気です、私感ですが・・・・。日本にいるときには感じないナショナリズムというものをなんとなく感じます。NY在住の方が言うことはやはり重みがあります。 タケコシさんナイスガイでした。
このあと私は井高さんとGARAGEに向かうことにしました。

またまた来てしまいました、GARAGEです。ほぼ毎日です。到着したときには店はほぼ満席、カウンターですらなかなか空かない状態です。やはり金曜日は夜遊びする人が多いのでしょう。
始まった演奏はR&B・ソウル的なバンドでした。FUNKやポップスのスタンダード的な曲も歌っていることもあり大ウケです。ファンのような人たちで熱気も感じます。
このお店はJAZZ以外も有りでした。JAZZが聞けなかったのは残念でしたが、演奏は良くて心地良いグルーブです。

演奏の終了後になんとかカウンター席に空きができて座ることができました。
次の演奏はオルガンの敦賀明子さんです。滞在中に数人オルガニストの演奏を見ています、偶然もありますが。

敦賀さんはNORDのC1というオルガンを使用していました。同じものを使っている方が他にもいたので、これは使いやすくて持ち運びにも良いのでしょうね。
敦賀さん演奏前のセッティングに四苦八苦しています。移動されたピアノを元に戻したり・・・演奏する環境を整えるのも一苦労です。

敦賀さんの演奏が始まりました。頭から怒涛のオルガンサウンド!超クールです。それにギタリストもドラマーも良い感じ。イケてるオルガントリオという感じが非常に当てはまります。

この日のドラマーは『RUDY PETSCHAUER』さん。とにかくスイングしていてレガートが心地良い。サウンド的にはOld Schoolですが、彼のグルーブで全体がCOOLになるような、オーラのある演奏です。

ステージの終了後に少しお話させていただきました。機材について色々聞いたところ・・・、このNORD C1はドクター『Lonnie Smith』氏からの頂き物だとか。譲り受けてライブで使ったところ急に音が出なくなるトラブルがあったりしたそうで、修理に出したらこのC1からは中から多量のお菓子のクズが出てきたそうです。ドクターロニー氏はお菓子が好きなんでしょうね。一度お会いしてみたいものです。
他にも機材を色々見ていたら、ヴォリュームのペダルがありません。これは、ペダルを使わないスタイルなのかと思い訊ねてみたら、敦賀さんは『そうやねん、ペダル忘れて〜ん。だからバラードできひんかったわ、アハハハ』・・って、何とも関西ノリなお言葉、安心してしまいます。トラブルがありつつもステージをCOOLにやってしまう敦賀さん最高です!!

敦賀さんの2009年発売になったCDも買いました。これぞJAZZオルガン!というサウンドを求める方には最高のCDだと思います。本当カッコいいですよ。

このあと私はまたFAT CATをのぞいてみましたが、本日のライブがゴスペル系だったせいかそんな感じのセッションになっていて、とてもJAZZな雰囲気ではなさそうです。しかも、人が多すぎ・・・・。森崎氏と飲もうかという提案もあり、この後彼と落ち合いました。結局本日も演奏できずでした・・・。反省しつつNY5日目終了です。

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