みなさんこんばんわ
先日、リアルにすごいコケまして手と足にケガをしてしまいました。
手の方はすりむけてえらい血が出たり…。足はけっこうな打撲症状。
なぜそこまでのケガするくらいのコケかたをしてしまったのか…
夜道を歩いていたところ、歩道に穴があったんです。別によそ見してたわけじゃないですが、穴を見つけることができませんでした。ほんと危ない。きちんと整備されていないところってたくさんあるんだなぁと思ってた次第です。
それでは!本日はかなり長いことほったらかしていた「防音」について。「防音についての続編はいつなのだ!?」と知り合いから言われまして…。
はい、すいません。放置状態でした。忙しかったりいろいろありまして……とか言い訳はしません!すっかり忘れてただけです。
しばらくぶりですので、今までの防音についてのおさらいをしておきましょう。
チェックしておくべき内容は、、
スタジオ等の防音は屋内で出した音が外部に漏れないようにすること
当たり前のようなことですが、この定義を理解しないまま音響を整えただけで防音できたと思ったら大間違いなので。外の騒音が屋内に聞こえないようにするのも防音です。でもそれと同じ事をやってもスタジオの防音には無意味だという事を分かっておきましょう。
防音に必要な材料、遮音材と吸音材の違いを知っておこう
学校の音楽室の壁に張られている穴のあいたボード(有孔ボード)を張ってもそれは、外に音が出ていくのを防ぐ効果はありません。有孔ボードは吸音材なので音の跳ね返りを調整するもの。外に出ていく音を止めるためには密度が高くて重量のある遮音材が必要です。
以前の記事、こちらを参照
音には空気伝搬音と固体伝搬音がある事を知っておこう
空気の振動として伝わる音(声など)は音源を遮音材で囲むことによってある程度止めることが可能です。しかし、床や壁を振動して伝わる固体伝搬音には他の対策が必要です。低音楽器(ベースなど)や衝撃音がある打楽器は対策を講じなければなりません。
以前の記事、こちら参照
音漏れを防ぐには密閉が大事
音は少しの隙間からどんどん漏れていきます。開口部や換気扇、空調の機器には対策が必要です。
以前記事、こちら参照
といった感じでこれまでの内容のおさらいでした。
これらの内容をふまえてドラムでも大丈夫な防音室が完成できるのか、どういうのが本題です。
実際に自身で防音室を作られる方は少ないと思うので、防音工事を施工してもらう業者さんの仕事をどうチェックするべきかをお話ししておきましょう
防音工事の業者さんとのやり取りで大事な点
まずは、
必要な防音の性能を確認する
この内容をちゃんと確認しようとしない業者とは付き合わない方が良いです。
防音の性能を表す値としてD値というものがあります。D値を簡単に説明すると、
室内で出る音の大きさ(dB) - 室外で聞こえる音の大きさ(dB) = D値
です。
スタジオ内でドラムを叩いて70dBの大きさだったのが、スタジオの外で聞こえたのが10dBだったとするとこの時のD値は60となります。
たぶんこれで合ってたはず。こう教わりましたから。
そして工事が完了したあかつきには、この性能検査をご自身が立ち会いのもとやらねばなりません。実際にこれくらいは防音できていますという確認です。
ドラムの防音となると低くてもD値60くらいは必要になります。性能の検査をしてD値が40くらいしかないとなると大変なことです。必要な防音工事ができていないということになりますので。
防音工事を発注して打ち合わせる中でこの確認がない業者は信用できないと思いましょう。
施工図面を出してもらってチェックする
これも大事なこと。図面をもとにちゃんとした防音になってるかを確認しましょう。詳細までは難しいという方に、最低限見るべき形はこれです。
あまりにも雑破な図ですが一応断面図です。建物と防音室が振動の伝わらない形になっているかどうかというところが1番大事です。これ、今回の1番大事な点。一般的に図面といえば平面図と断面図を見せてもらうのが普通です。
そして、通常の床の上に防音室ができるのではなく、建物の基礎の上に防震対策をした形で防音室が出来上がるものと考えてください。この形になっていることで建物へ振動が伝わるのを防ぎ防音効果が期待できます。躯体の壁に直接遮音材を張るような図面を出されたら即発注するのをやめましょう。
イメージ的には部屋の中に部屋を作るような、マトリョーシカ的な…のが正解
とにかく業者さんには防音室の図面をくださいという事を言いましょう。しつこく言っても出さない業者にはプレッシャーをかけましょう。
換気扇や空調機器の音処理を確認しましょう
以前の記事で開口部や空調機器などは音が外に漏れていく原因になると書きました。でも、必要不可欠なものなので無くすというわけにいきません。当然業者側がその対策をしないといけないわけです。
空調機器と室外機を繋ぐ配管に関してはこのような対策が必要
エアコンからの配管をいきなり屋外に出さずに防音室の壁と外壁の間を通して下の方で外に抜き開口部を埋めます。これにより空調の配管内を通った音がある程度減衰されてから外部に出ることになります。
こういったことは細かいのですがノウハウを持った業者はみんながやってることです。
業者さんには必ずチェックしましょう。「空調ってどうやって音を処理するんですか?」って感じで。
工事写真ちゃんと撮っておいてねと言いましょう
これは業者側からすると、施主からこう言われたらちゃんとしなきゃと感じるところかもです。
工事写真と雑破にいうよりも、細かい取り合いの部分でちゃんとスキマを塞いでるところを撮ってっていう方が良いかも。業者さんからすると面倒くさいことこの上ないかもですが。でも、業者さんの言いなりで工事が進んでしまうことほどダメなことはありません。
発注する業者の情報はよくチェックしておきましょう
これは工事が完成する前に会社が倒産してしまったりすることがないか、ということです。
これはもう四季報とかそのあたりの情報を見た上で判断するしかないのですが一応やっておくべしです。
工事代金は①着工時②中間期③完了後残金支払い という感じで3回支払いというのが一般的かと思いますが、着工時に全額払えとかいう場合は少し疑いましょう。
はい。ということで、防音室を持つということは防音工事をするということですし、出来る限り失敗しないためにはこの辺のことを抑えて業者さんとお話しすることが大事だと思います。発注する前にちゃんとした防音工事が出来る業者なのかを見分けることが大事です。
あと、着工してしまえば業者さんを信じてお任せする形になりますので、工事されてる時に現場にちょこちょこ顔を出して作業員さんに飲み物とか差し入れをしましょう。工事をやっていただいてるという謙虚な気持ちが大事ですね。
最後に僕がお願いした業者さんについて
防音工事をしていただいたのは
阪神防音さん
です。
こちらが阪神防音さんのウェブサイト
とても良いモノを作っていただいたという印象です。ご参考までに。
ってことで本日はこの辺で。
ではでは
防音に関する記事
「防音とか その1」
「防音とか その2」
「防音とか その3 音について」
「防音とか その4 音を止めるということ」