先日ルーディメンツというドラムのスティッキングにおいての基礎テクニックがどのドラマーにとっても大事なものだと書きました。
しかし、残念ながら日本ではその重要性は未だ浸透していないのが現状。
今回はルーディメンツをどういうものとして『認識』して付き合い、どのように練習するべきかということについてです。

最近よく耳にすることで、たいへん残念だと感じることがあります。
ルーディメンツについて質問される事で『ルーディメンツを練習して何ができるんですか?何になるんですか?』と言われることです。
まず
こちらの動画を見ていただきたい。
超有名なドラマー、スティーブガッド氏によるマーチング曲『Crazy Army』です。
多くのルーディメンツのテクニックが駆使されていまして、そのテクニックなしには出来上がりません。
スティーブガッド氏であれば当たり前ですが、スティックコントロールのレベルが素晴らしい。
私自身は全てのドラマーが身につけるべきだと感じます。
そう説明するとよく言われます。
『じゃ、僕はこんなのしたくないから必要ないですね。』と。
ここで、大事なことがあります。
ルーディメンツはこういうマーチング曲をやるためだけにあるのか?
そうではないのです。
ルーディメンツはスティキングの基礎テクニックであり、ピアノでいうところのハノンやバイエルに近いものなのです。
クラッシックピアノのレッスンは体系がきっちりと出来上がっているように思います。『バイエル』や『ハノン』は 指や手首の柔軟性を得るための練習曲集。入門として多くのレッスンで使用されています。
知り合いで関西でもトッププレーヤーとして知られる鍵盤奏者の方は、今でもハノンを繰り返し練習して指の動きを柔軟に動くようにしていると言います。凄いことです。
ここで想像していただきたい。
運指練習をしないピアニストが弾ける曲がどれほどあるのか、、、。
限界はすぐにやってきます。
ルーディメンツの認識として、何かの曲をやるために必要かという発想ではなく、自分がドラムを演奏する上でイメージした音をイメージ通りに手が動くようするための基礎テクニックだと考えなければいけません。
なので毎日数分でも良いので繰り返し手を動かして、テクニックを維持するべきだと。もちろん多くの時間を充てることができればより良いです。
いろいろな考えはあると思いますが皆さんはどうお考えでしょう?
次回あたりからもう少し具体的にフレーズの紹介などしていこうかと思います。