私、ほとんどこのブログでは自分自身のことを書かないようにしているのですが、本日はちょっと書いてみようかと思います。
色々考えてしまいましたので。
本日、ドラムの師匠であるラリー氏と会える最後の日でした。
アメリカに帰るそうで、本日私が見にいける最後の彼のライブでした。
ラリー氏はドラムの師匠なわけですが、教えてもらったのは3回程度。師匠というよりも、一緒にシンバルを買いに行ったり、どちらかというと友達付き合い的なところの方が多かったような。
教えてもらう事が少なかった分、ライブによく通ったもんです。
5年前彼が大阪に移り住んできた頃に初めて彼のプレーを見ました。
梅田のアズールというお店で。
今日見に行ったお店もアズールでしたが、当時とは違い今は移転してます。
初めて見たときはピアノのフィリップさんとデュオでして、私の受けたその衝撃は計り知れないものでした。
なんかもう何やってんのかさっぱり分からんのですが、ずっと鳥肌立ちっぱなしで。
ライブが終わってすぐにラリー氏に質問に行ったことも覚えてます。
『ドラム叩いてる間なに考えてるんですか?』って。
返ってきた答えは、
『タイムとメロディー』
んー......、シンプルな答えでしたが、よく理解出来ない状態でした。
でも、それまでやらずに離れていたジャズという物がすごいんだ、ということと、ひいては音楽ってすごいなーと感動し、自分の懐の小ささを知り、それまでの概念をぶち壊されるというすごい経験でした。
彼が大阪のアズールでレギュラーで出演し出してからは、とにかく時間の許す限り見にいきました。
週に3回ほど出ていたのでほぼ全部。
それだけ見に行っても金銭的に苦しくないくらい、アズールってお店は安くライブを
見ることができたんです。
分かるまで見に行こう。
と思い何度も行くうちに、スタッフさんにもドラムの前の席にすぐ案内してもらえるようになりました。
そのうち、取り組む音楽もジャズ一本に絞るようになり、とにかく彼のプレーを見続けました。
レガートをするときの指の動きや、タイム感とフレーズのアプローチの仕方、体全体の筋肉はどう使うのかとか、ちょっと無意味かと思うことにも気を配ってみたり。
それだけ、続けて何度も見に行ってた理由として、とにかく彼のプレーの要素を盗みたいという思いがあった訳ですが、それよりも、ラリー氏というプレーヤーが長く大阪に居続ける訳がないと思っていたからです。たぶん1年くらいで居なくなっちゃうだろうと思っていたわけです。
結果としては、そんなことより先にレギュラー出演していたアズールというお店が先にいったん店をたたんでしまうという.....。
その時は安く見られるハコが無くなり、ライブに足繁く通うのも難しくなってしまいました。日本ってライブのチャージがやっぱり高いですね。ま、それが日本の文化なのですから仕方ないのですが。
さて、話が少々それてしまいました。
本日のライブはピアノがフィリップさんでのトリオでした。この5年間での色んな思いを持ちつつ見ていました。
初めて見たときに比べたら、ラリーさん達が演奏しているタイムはわかるようになったな、とかフレーズのやり取りとか少しは分かるなとか、ちょっとは自分も成長できたんだろうかと考えつつ、エキサイティングな演奏を聞いてました。
Take Five が聞きたいという私のリクエストにも快く答えていただき嬉しいかぎりです。
この曲を初めてアズールで見たときデュオでやっていました。もうすんごかったのなんの.....
演奏を聞いていると涙が出そうな思いでした。
とにかく寂しい。間近でこんな素晴らしいプレーを聞けなくなってしまうのか。
最近、大阪を離れるっていうミュージシャンのことを他にも色々聞くので、なんとも言えない思いです。
大阪ってそんなに残念な土壌なんだろうか。
親しくしていた人が離れて行くという寂しさもあるのですが、刺激が近くになくなることも本当に寂しいことです。
明日以降の僕は大丈夫か???
ま、寂しいとかどうこうゆうてられないような忙しさと取り組まなければいけないことが目の前にあるので感傷的にもなってられないのが救いです。
この5年間私に刺激を与え続けてくれたラリー氏に感謝。
これからもずっとフェイバリットドラマーです。

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