みなさんこんにちは
山口です。一応ドラマーです。今では使うことのない資格「二級建築士」を保持しております。

 

 

さてさて、ここ数回連続で防音について書いてますが、今回は第3段。
音について理解していきましょう。

 

 

まず軽く前回をおさらいしておきます。
前回は、遮音と吸音について言いました

 

遮音=音を遮断すること(屋外→室内、室内→屋外)
吸音=室内での音の跳ね返りを調整すること

 

上記のことから、
●学校の音楽室の壁や天井に貼ってある穴の空いた壁材を自宅の部屋に貼っても外には音は漏れてしまう
●壁のボードを二重貼りにしても楽器の音の防音としてはほぼ意味がない

ということでした。そのワケを理解するためには音の種類を知る必要があります。特にドラムの音の防音をするとなると。
今回はそのお話をしていきましょう

 

 

 

 

まず音とは一体何なのか。これを考えましょう。

「音」という言葉をウィキ等で調べるとこんな感じで出てきます

 

(物体の振動が空気などの振動(音波)として伝わって起す)聴覚の内容

 

図で言うとこんな感じでしょうか

 

音は空気が振動して音波となり、人は耳でそれを音として聞き取ります。
つまり防音するということは、この空気の振動を屋外にたくさん出ないようにしてやることと言えます。

 

こういった空気の振動で伝わる音のことを、空気伝搬音といいます

 

 

さて、他のタイプの音とはどんなものなのか、、、

 

ひとつこんな場面を想像してみましょう。
自宅のすぐ前でランボルギーニのようなレース級の車がエンジンをかけてアイドリングをしていたとします。するとおそらく家の中では「ヴー………」とすごい低音が鳴り響き家自体が振動している状況におちいることでしょう。
ま、これは自宅が一般的な木造住宅だったらという場合ですが。

 

図で説明するとこんなの

 

想像しただけで迷惑ですねー。この場合は車の出す振動が地面を伝って建物を揺らすことになります。空気だけでなく建物自体が振動してしまうことで音が伝わってしまうケースです。周波数の低い音ほど振動がよく伝わります。楽器でいうとベースギターが特にそれに該当します。

 

こういった物の振動で伝わる音を、固体伝搬音と言います

 

さて、あとひとつ上げておくべき音として衝撃音があります。固体伝搬音のなかに含まれますが、壁を叩く音とか上の階の人が飛び跳ねて床に衝撃を与えた時の音などです。
図で言うと、、、

 

なんか、、、今までで最もわかりにくい図かも、、、。すみません。

この衝撃音は特に厄介で、この振動を建物で止めると言うことはほぼ不可能です。一般的な住宅では特に。ドラムではバスドラムやハイハットの足回りで起こる振動はこれなので、常に床を蹴っているような状況です。
なのでマンション等集合住宅でお住いの方には自宅でのドラム演奏は諦めた方が良いといつもお話します。

 

 

はい。音の種類、ご理解いただけましたでしょうか

空気伝搬音・固体伝搬音・衝撃音

 

前回の記事でボードを二重貼りしてもほぼ意味がないとか言っていたのは、少しだけ空気伝搬音を止めても、固体伝搬音が止められなければ音は外へと漏れてしまうのです。防音って本当に難しい。

 

 

じゃあどうやったら音が止まるのか?その辺はまた次回にしましょう。
ではでは
ごきげんよう

 

防音に関する記事
「防音とか その1」
「防音とか その2」
「防音とか その4 音を止めるということ」
「防音とか その5 業者さんとのやりとり」

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